一般会計予算について
物価高で実質賃金は上がらず、暮らしは厳しい
2025年1月の前年同月比の消費者物価指数は総合で4%、生鮮食品を除く総合では3.2%の上昇となり、コロナ禍以降つづく物価高騰のなかで最大規模の上昇率となりました。特に「食料品」での「米類」の上昇率、エネルギーではガソリンの上昇率が高く、暮らしを直撃する物価高騰が続いています。
この物価高の影響で1月の毎月勤労統計調査によれば実質賃金は前年同月比1.8%減で3ヶ月ぶりのマイナスになったとのことです。
令和7年度の藤岡市一般会計予算の市税収入では個人市民税が前年当初予算とくらべ3億円ほど増加する見込みとなっていますが、その増収のほとんどは定額減税がなくなったことが影響しているもので、賃金上昇の影響はわずかと見込んでいるというのもこうした社会情勢を反映してのものです。
市民のくらしは日々厳しさ増しています。昨日のニュースではお米の値段が5キロで4077円と初めて4000円を超えたと報道されました。これは昨年の同じ時期と比べて2000円以上高くなっています。レギュラーガソリンの店頭価格は190円近くになり、暮らしに欠かせない物品が高止まりし生活費を押し上げています。
コロナ禍に行われた福祉資金の貸付制度の返済状況は貸付件数1286件のうち生活再建ができずに返済免除となった452件を除いた返済中の834件の実に8割以上の676件は滞納に陥っている状況から、コロナ禍に続く物価高騰のなか生活を次のステップに進めることができずに暮らしに困窮する市民が数多くいるということも推測されます。
市民の暮らしをまもる賃上げ支援、社会保障の充実は
令和7年度の予算に問われているのはこうした社会情勢の中で市民の暮らしをまもる市政です。
生活を守るために手取りを増やす、可処分所得を増やしたいというのが今の市民の切実な願いに応える、賃上げにつながる公的な支援ももとめられています。しかし藤岡市は県が予定している賃上げ支援の事業へのタイアップは予定しないなど賃上げに対して後ろ向きな姿勢です。
物価が上がる中で生活を維持するために必要な生活費水準は引き上げられています。しかし、たとえば就学援助にかかわる認定基準の係数に変化はなく、生活に困窮する市民を十分に援助できない可能性も拡大しています。
米不足・食糧危機に応える政策は
さらに、米不足によって米価格の上昇による家計負担増の問題だけでなく、食糧危機が現実的になり、多くの市民に不安が生まれています。食糧危機の回避のためには輸入に頼る現在の食糧事情の改善が喫緊の課題であることが突きつけられているものです。国は備蓄米の放出を行い、まもなく市場に出回るとされていますが、こうした食料不安を解決するためにはそもそも国民の主食である米を需給ギリギリで生産を抑えてきた政策が誤りだったことを認め、改めることが必要です。国は今年の米作りでも依然として減反政策を継続し、十分に米の生産を確保するための農家への所得保障などの支援は行わない考えです。市内では、これまで米粉や飼料用米を作付けしていた田んぼを今年は食用米に切り替え食料の増産をと考える農家の方もいるようですが、収穫時の米価格が心配され踏ん切りをつけることができないと聞いています。国の支援が不十分であるなら市独自でも所得保障などの支援を行い、市民や国民の食料を確保するためにお米を作る農家を守ることが必要ではないでしょうか。
また、輸入物価の上昇によって様々な生産コストが上がっているなかでこの間行われてきた施設園芸農家や畜産農家への支援も今年度は予定がありません。食料という市民の安全の最も重要な部分を担う農家のかたが営農継続できるよう支援が必要と考えます。
市民の困難や不安に答える予算とは言えず反対を表明
学校給食費の完全無償化の継続、臨時交付金での水道料金の減免など市民の負担を大きく軽減させる事業は評価できますが、全体としていまの物価高騰から市民の暮らしを根本的にまもることにつながる賃上げや支援、米不足などの食糧危機への対応は不十分であり、市民の困難や不安に答える予算とは言えないことから反対を表明しました。
国民健康保険特別会計予算について
窓口10割負担の市民が増加
昨年12月2日より国民健康保険は新規の保険証発行が廃止され、マイナ保険証を基本とする枠組みとなりました。これによりこれまで短期被保険者証を交付されていた方の一部は「特別療養費支給者」として医療機関の窓口で一旦は10割負担の支払いが求められることになります。これは従来の資格者証交付者と同じ扱いとなるものですが、先日の予算特別委員会での答弁によると、現在は資格者証から移行した199世帯が「特別療養費支給者」となり、来年度は短期証から移行する方を加えると298世帯へと増加する見込みです。
生存権の侵害につながるとして、反対を表明
以前から資格者証の発行は受診控えにつながり市民の生存権を侵すものとしてするべきでないと求めてきました。そうした声をうけてか、コロナ禍を除いて資格者証の発行は続けられていましたがその発行数は近年減少傾向でした。
しかし今回のマイナ保険証への移行と合わせて「特別療養費支給者」の方が大幅に増えることになります。国民皆保険制度の中心である国民健康保険制度は憲法第25条の生存権を具体化する制度です。そのもとで受診控えで医療から遠ざけられる方を当然のこととする国保行政を容認する本予算には賛成できないとして、反対を表明しました。