bookmark_border韓国国会で朝鮮人虐殺事件に関する特別法が可決

真相究明委員会は2026年末に設置の予定

 昨年12月2日、韓国の国会で「関東大震災朝鮮人犠牲事件真相究明及び犠牲者名誉回復に関する特別法案」が可決されました。特別法は委員会を構成して真相究明と犠牲者遺族の調査などを行うものとしていて、今年の年末には真相究明委員会が設置される予定となっているようです。

「市民の会・独立」の尽力

 この特別法の制定に深く関わったのは「市民の会・独立」という韓国の市民団体です。「市民の会・独立」がアイデンティティとして拠り所としているのは、1894年の東学農民革命からつづく民主化を求めてたたかってきた韓国の市民運動の歴史です。2021年の会創立以来、朝鮮人の人権が蹂躙された象徴的な事件のひとつとして関東大震災での朝鮮人虐殺事件を重視し、真相究明と追悼行事を韓国政府が実施するよう義務付ける特別法制定要求は運動の柱となっています。ソウル日本大使館前では会の代表の朴徳眞(パク・トクチン)さんが特別法制定要求1人デモを続けるなどして、2024年に国会議員に発議を要請して実現したものです。

真相究明を日韓友好のきっかけに

 今後、韓国政府からは特別法にもとづき日本政府に事件の究明に必要な資料や協力を要請されることとなります。朝鮮人虐殺事件について日本政府は「公的な記録がない」などその存在自体に背を向ける態度をとってきていますが、数々の記録や証言から事件が事実であったことは明らかです。

 日本政府には韓国政府の真相究明の動きを敵視せず自らの歴史を反省し隣国との関係をより友好的に発展させる対話の機会ととらえ、これまでの態度をあらためることが求められます。