議会最終日の討論内容をお知らせします。
最終日は3つの議題について討論を行いました。予算についての反対討論は以下のとおりです。
議案第34号 平成31年度藤岡市一般会計予算および議案第35号 平成31年度藤岡市国民健康保険事業勘定特別会計予算への反対討論
「今回の予算には消費税増税に伴って実施される事業が計上されています。消費税の10%への増税を前提にするもので、賛成することはできません。
政府は10月の増税を予定通り行うと繰り返し表明しています。しかしその増税根拠はすでに崩れており、特に景気の動向は増税できる局面にありません。
内閣府が7日に発表した1月の景気動向指数の速報値が3ヶ月連続の悪化となりました。この結果をうけて内閣府は基調判断を「下方への局面変化を示している」と下方修正し、日本経済が落ち込みに入っている可能性を認めました。
過去2回の増税は少なくとも景気がわずかながら上昇傾向にある時期に行われました。しかし直後はともに景気が落ち込み、2014年の8%への増税後は増税前の水準をいまだに回復していません。景気が回復傾向にある時期でも大きな影響がある消費税の増税ですが、今回のような景気が下がっている状況では市民のくらしが破壊されてしまいます。
日本経済の低迷とあわせて歳入の個人市民税では平均所得以下のひとが増えることが見込まれ、暮らしと地域経済への応援がこれまで以上に必要となっている状況です。
日本共産党がこれまで要求しつづけてきた学校給食費の無償化や住宅リフォーム助成制度は、市民の家計を直接応援し負担軽減と地域経済の活性化に大きな効果があります。消費税の増税で市民の将来不安と格差がひろがることが予想されるなか抜本的な対策が必要です。
しかし政府が主導する消費税増税対策としてのプレミアム商品券や臨時福祉給付金は臨時的なものであり、消費税の増税による恒久的な負担を軽減するものではありません。
本予算は藤岡市として消費税増税を支持し市民の負担を当然視するものであり容認できません。
続いて議案第35号平成31年度国民健康保険事業勘定特別会計予算についてです。
今回の予算では、保険給付費交付金は前年度比1億9570万円の減額となっている一方で、国民健康保険事業費納付金が8988万円増額となっています。保険給付費交付金は医療費分であり、県への納付金の額を算出するある程度の根拠になっていると考えられますが、必ずしも連動しない仕組みであり、今回の予算では入ってくるほうが減少し、支払う方は増額することとなっています。
国保の広域化によって県は市民の医療給付費分をしはらい、市は県に対して納付金を納めることになりました。納付金は加入者の保険税で賄いますが納付金の算定には実績に3%上乗せをする仕組みや1人あたりの医療費を勘案する仕組みもあり、国保加入者が減少する中構造上、保険税で賄うことが困難になるおそれがあります。保険税収入が納付金を賄いきれない場合は国保の基金や県の基金からの借り入れで対応することになりますが、最終的には保険料の引き上げとなってしまいます。
こうした場合に以前なら一般会計からの繰入で赤字部分を補填していましたが、いまは国や県の指導で出来なくなっています。県への納付金が増加するなか、保険税額を加入者の負担可能な範囲に納めていくため市としてできることは保健事業の充実などの間接的なものです。本予算では地方自治体の本来の役割を果たすことができるか疑問であり、賛成することはできません。
以上申し上げて反対討論と致します。」