bookmark_border平成28年第2回臨時議会

臨時議会が閉会しました。

5月の臨時議会は例年議長の選出から始まります。今年も議長選挙が行われましたが、問題があり、なかなか決めることができませんでした。昨日一日の日程を、今日を含めて二日間として、なんとか議長・副議長選出することができました。

議長選の混乱はほぼ毎年のようですが、会期を延長して二日間かけることは例外的です。藤岡市議会では、議長任期は一年間という申し合わせとなっています。基本的には一年ごとに別の人に交代していく、ということが慣例でした。今回はその慣例が守られず、辞表を提出した議長が続投の意思を表明したことで議会が紛糾しました。問題となったのは「同一議員の同一任期中の議長再登板」ということですが、これは議会改革という名のもとで協議中の事項でもありました。

今回の件を機に、今後はきちんとした取り決めをしていかなければいけません。こうした議長選を毎年行うことは市民の声を代表する議会としても好ましくはありません。

国民健康保険税条例の改「正」について

この4月、国保の高所得者の上限額の引き上げと、低所得世帯に対する軽減の拡大が行われています。上限額の引き上げによって新たに500万円程度の増収となり、軽減の拡大では150万円ほどの減額となるため、差し引きでは約350万円国保財政が潤うことになります。厳しい国保財政を改善しながら、高所得者により多くの税額を課すことで低所得世帯は減額を広げるということは、一見評価ができるように思います。

しかし、本当にそうでしょうか。実際減額を受ける世帯を計算してみます。軽減の仕組みは、被保険者一人毎に加算される額(均等割)と加入世帯に課される額(平等割)が、ある一定の額を超えることで減額を受けることができる、というものです。年間所得300万円ほどの世帯ですと、減額を受けるには被保険者が6人以上である必要があります。軽減対象となっても、人数が多くなることで絶対的な税額は増えます。この場合300万円の所得に占める税額の割合は、軽減の対象とならない3人世帯の場合は11.2%となりますが、軽減されている6人世帯では12.3%となります。税額では32640円の増です。

藤岡市の人口を世帯数で割ると2.4人となります。これが市内の平均世帯人数とすると、6人というのは平均の2.5倍の人数です。大家族であれば他の出費も人数に伴って増加するでしょう。こうした大家族が受ける軽減策として、この軽減制度は十分なのか疑問を感じるところです。

藤岡市では市税滞納者に対する差し押さえが平成24年度から26年度で大幅に増えています。こうした市税を払えず滞納してしまう人に対しても医療を保障するために国保はあると考えますが、根本的には滞納に至らないような税額設定であるべきです。

払いやすい税額でありながら制度も維持していくには市民の保険税だけで賄うのは困難です。国保について藤岡市は、上位法の改正にそって条例を改めるのではなく、国の財政的な支援を充実を強く求めることが必要です。