免許返納者や交通手段を持たない高齢者に冷たい藤岡市
藤岡市の高齢化率は現在27%です。今後30年で40%を超えることが予想されています。高齢化社会の大きな問題のひとつに高齢者の交通手段があると思います。高速道路の逆走やアクセルとブレーキの踏み間違えなどの事故が最近はよく報道されます。こういった事故の大半は高齢者によるものだといいます。大惨事につながるこうした事故を防止するには高齢者の方に免許の自主返納をすすめることも効果的ですが、一方で免許を返納した方が不便なく移動できる方法を用意することも重要になります。
群馬県内の各自治体では免許自主返納者に対する支援策をとっているところが多くあります。自治体によって様々ですがたとえばバスカードやタクシーの補助券を贈呈して、交通手段として使ってもらうといった支援策が多いようです。
藤岡市では残念ながら免許の自主返納に対するこうした制度はとくにありません。高齢者への支援制度としてはバスの利用促進事業があるのみです。
藤岡市バス利用促進事業
藤岡市にはJRの駅が2つと路線バスが4路線ありますが、市内を細かく動く場合は比較的路線バスが便利ですので、高齢者の移動手段としても路線バスの活用をすすめているところです。
この制度は藤岡市のホームページに載ってはいますが、細かい割引額などは書いてありません。またページを下にスクロールしていかないと出てこないので、なかなか見つけるのは難しいかもしれません。こちらに簡単な概要を載せておきます。参考にしてみてください。
対象:65歳以上の方(地域安全課で証明書を発行する)
①新町上野間(日本中央バス)
バスカードが割引になります。2200円→1600円 3400円→2400円 5800円→4000円の3種です。購入場所はバス車内か、広域組合となっています。
②めぐるん(市内循環線を除く)
回数券が割引額で購入できます。1100円分→800円 3550円分→2400円 6050円分→4000の3種です。購入場所はバス車内か、バス会社の営業所です。
路線バスの拡充、またはタクシー券補助制度の創設を
利用促進といっても路線バスは運行路線が不十分です。路線地域の方は便利に使えますが、その他の地域の方は不慮の怪我などで運転できなくなった場合にタクシーを使わなければいけません。そういった時の補助制度の創設は待ったなしで必要です。バス路線の拡充に多大な費用がかかるのであればまずはタクシー券の制度をつくり、高齢者の移動手段を確保するべきです。また、バスの利用促進をさらにすすめバス利用者を増やすことで路線拡充の可能性も見えてきます。見やすい路線図や、利用促進制度自体の周知など広げていく必要があると思います。