bookmark_border3月議会が終わりました。

一般会計予算ほか4議案に反対

3月議会は予算議会です。予算案は14、15日に行われた予算特別委員会において、議員全員で審議します。その結果、中澤は5議案に反対しました。

本日の本会議では反対の意見を述べる討論を行いました。以下は討論の内容です。

平成29年度一般会計予算、国民健康保険事業勘定特別会計予算、後期高齢者医療事業勘定特別会計予算、介護保険特別会計予算及び、水道事業会計予算の5議案への反対討論

歳入では市民税が個人と法人でともに増収となっています。景気の緩やかな回復基調があるとのことですが、個人市民税では徴収方法の比率が変更となり、特別徴収の全面実施を前提とするもので、中小企業者の負担が増えるものと考えられます。

歳出についてですが、28年度予算で計上されていた三世代同居の環境整備を図る住宅支援制度が、市の単独事業として計上されています。他市で既に実施され効果をあげている住宅リフォーム制度と異なるもので、要件が限定され利用しづらい実態があるようです。平成28年度から募集をしていますが、現在申請はないということでした。他市において実施されている住宅リフォーム制度は、市によって予算を超える需要で地域経済への波及効果も高く地域活性化につながっています。

人口が減少するなか世帯数は増えています。核家族化がすすむ中で多世代世帯に限定するのではない住宅リフォーム制度の実現こそ求められています。多世代世帯だけでなく、ひろく生活しやすい環境を整えるべきです。

とくに一人暮らしの高齢者の安全な暮らしは現役世代の安心にもつながります。在宅介護支援事業の緊急通報装置は一人暮らしのお年寄りの見守りや緊急時の対応に効果的ですが、設置数が減少しています。一人暮らしの高齢者は増加しており、より広い周知と多くの普及に努め、そのための設置要件の緩和も必要と考えます。また高齢者が自動車を使わなくても移動に困らない体制も早急に整えるべきです。

市内の様々な場所で太陽光パネル設置が目立っています。再生可能エネルギーとして大きな期待を集めるものですが、法的な規制がほとんどなく、無秩序に増え続けることが懸念されます。市の環境課では発電容量50キロワット以上の施設にはフェンスなどで囲いを作ることを指導するとしていますが、発電容量を把握する仕組みが徹底されていません。市民の安全な暮らしを守るうえで状況の把握が必要だと考えます。

教育費では小中学校の普通教室へのエアコンの設置が具体化し、設計費が計上されています。県内では既にほとんどの市でエアコンを導入しており、市民から設置が待たれていました。要求が実現し喜ばしいことと感じますが、他の面で納得のできるものとはいえません。

学校給食費の無償化が県内でも広がりつつあります。これまでは予算規模ので小さな町村での実施が中心でしたが、来年度からは渋川市とみどり市が完全無償化となります。義務教育中の学校給食費は憲法の精神から無償化するべきと考えます。

また、県内ではどこも実施していない給食申込制は来年度も続けるとしています。給食費の滞納を個人の責任として追い詰める給食申込制は教育現場に馴染みません。滞納問題は家庭の困難のサインです。申込書の提出を徹底しても解決にはならないと思います。

国民健康保険事業勘定特別会計予算について述べます。国民健康保険税の滞納者に発行される資格証明書は、発効要件が国保法に規定をされていますが、市町村にその判断は委ねられています。藤岡市は例年通り、1年を超える滞納者には発行をつづけるとしています。発行見込は今年度よりも少なくなるということですが、依然として多くのひとが一時的に無保険となってしまいます。国保は医療を保障する社会保障としての役割があります。その役割を否定する資格証明書の発行はやめるべきです。

後期高齢者医療事業勘定特別会計予算では、来年度から低所得者の軽減特例が見直される予定で保険料負担が増えることが予想されます。

介護保険特別会計についてです。高齢者の生活支援体制整備が各地区で進んでいますが、これはやはり公の責任を放棄するものだと思います。とくに移動支援は行政が責任をもつ体制として整備するべきと考えます。

最後に水道会計予算については巨額の水源開発出資金が支出され続ける仕組みの改善を求めるものです。

以上、地方自治体の本旨にもとづき市政運営されることを要望するため議案に反対し、討論を終ります。