bookmark_border効率藤岡総合病院における医師の「働き方改革」への対応について

病院議会での一般質問

 2月14日に開かれた公立藤岡総合病院の組合議会で、医師の働き方改革について質問しました。
 一般の労働者は2019年から、月45時間・年360時間が時間外勤務の上限となりましたが、医師などについては今年の4月からの適用となります。これにより、すべての医師の時間外勤務が月に100時間・年間960時間までに規制されることになります。

現在は「働き方改革」の上限を超える時間外勤務も

 答弁によると、現在の医師の時間外勤務の状況は、2021年度は平均で月に42.8時間、年では514時間、2022年度は月に41.2時間、年間では494.1時間とのことです。来年度からの上限内ではありますが、一般労働者の上限を超える時間外勤務が常態化している実態です。また、最も長い時間外勤務は2021年度で1370.5時間、2022年度では1259時間であり上限を超えています。上限をこえる医師もひとりではなく過去2年間では数名、今年度も若干名出ているようです。

働きすぎの改善には「人を増やすしかない」(病院長)

 病院長は現状について「働きすぎをせざるを得ない厳しい状況」とし、改善ために「働き方改革」への準備をすすめているとのことです。根本的な改善のためには「人を増やすしかない」とする一方で、書類作成等は業務の合間の「漫然」と過ごす時間で行う、会議時間の短縮、「自己研鑽」は労働時間に含めない、より長い時間外勤務の水準を適用させる、など医師は増やすことなく対応するようです。
 議会の同日に示された病院の今後のプランでも今後数年間は医師を増やさない計画となっています。一方で救急患者の受け入れは増加させる見込みであり、医師の長時間労働・過重労働の実態の悪化が懸念されます。
 医療の質を落とさずに「働き方改革」を実現するためには、病院長の答弁のように人(医師)を増やすしかありません。