平成27年第5回藤岡市議会定例会最終日

藤岡市議会は18日、本会議が開かれ、「安全保障関連法案を廃案を求める意見書の提出を求める請願」に対する採決が行われ、中澤は賛成討論をしました。違憲であること、理解が進んでいないことを訴えました。採決では中澤のほかに一人の議員が賛成しましたが残念ながら否決とされてしましました。

先日の委員会のなかでは多くの人が違憲か合憲か判断に迷うような法律は問題がある、また立憲主義として、政府の判断で憲法の解釈が変わるというのもおかしいという意見がありました。ほんとうにその通りで、だからこそ多くの人が「説明不足」だと感じているのだと思います。

戦争になることはない、と安倍首相は答弁を繰り返していました。同時に抑止力になり戦争を未然に防ぐと説明してます。しかし、抑止力とは武力による威嚇がなければ意味がありません。戦争になることのない法律では抑止力にはならず、成立させる理由も失うのではないでしょうか。抑止力を理由にすることは戦争する法律であることの証明でもあります。

1947年5月、日本国憲法は戦争を放棄しました。日本は自衛と平和を掲げて戦争した過去を繰り返さないよう、武力によらない紛争の解決を理想とする国として出発しました。日本はその理想を掲げただけで、いまだ追い求めているとはいえません。今度の安保法案ではその看板さえも外すことになります。

日本国憲法前文のはじめには「再び戦争の惨禍がおこることのないやう」とあります。憲法の最も重要な原則のひとつは「平和主義」です。そしてそのために戦争の放棄を宣言しています。平和のためなら戦争をしていい、という論理は憲法には通じません。そして議会も含め公務員はこの憲法を尊重する義務があります。その点でも藤岡市議会として今回の安保法案を認めることはできないと考えていました。今回、議会で請願が否決されてしまったことは本当に残念です。

そしてさらに悔しいことに、きょう未明、ついに安保法案が可決・成立となってしまいました。しかし、わたしたちには憲法があります。抑止力とは戦争する力であり、武力をもつことです。今回の安保法案が抑止力となるなら憲法に違反しています。だとすれば憲法98条の第1項によりこの法案に効力はありません。抑止力とならないのなら成立させた意味がありません。

これからはこのことを政府に突き付けて、法律は廃止させるべきだと考えています。